をふの日記

毎日頭の中をお掃除するために書く日記

三日坊主

 

  毎日書くつもりが、3日目にしてもう息も絶え絶えだ。三日坊主というおちゃらけた顔した坊主が、ヘラヘラ笑いながら私に近づいてきていたけれど、心を鬼にして両手で遠くに突き飛ばした。危ないところだった。

 

  今日は仕事を早めに切り上げて、犬とともに新幹線に乗り込み、九州は小倉まで来た。4時間半ばかりずっと景色を見ていた。日本は長くて、この長い距離に絶え間なくポツポツと灯りがともり、人が住んでいることが嘘みたい。

 

  夜に、灯りがともっているお宅の中が見えると、必ず目が吸い寄せられて見てしまうのは私だけじゃないはずだ。虫は全身で灯に飛び込む習性があるけれど、人間には目が灯に飛び込む習性があると思う。夜景や夜空、暗い中に光るものに美を感じるし、吸引される力に抗えない。虫も炎に飛び込むとき、死ぬかもしれないとわかっているのに抗えなくて、むしろ灯の核に突っ込んでゆくことに恍惚を感じているのかもしれない。

 

  小倉に到着したのは夜の10時。街の灯がほとんど消えた中で、灯りがともっている居酒屋さんがある。

 

  すでに何組か酔客がいる中、ひとり飲み始めたので、お店の女将さんが「何か嫌な目にあったらすぐ言ってね」と気にかけてくれて優しい。鹿児島産の芋焼酎、麻友子と、いったいさんを初めて飲んだ。

 

  赤鬼みたいに顔が赤くなり、けっこう酔っ払った。ブログを書くのが途端に億劫になる。きっと居酒屋さんに入った時点で、私は三日坊主に目をつけられていた。嫌な目にはまったくあわなかったけれど、ホテルに帰る道すがら、三日坊主が後ろをついてきたようだ。

 

 居酒屋さんには、やる気満々の三日坊主がウジャウジャたむろしていると思うので、これからは気をつけようと思う。

 

 

 

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